エヴァンゲリオンの大きさについて、皆さんはどのくらいご存知でしょうか。この人気アニメシリーズに登場するエヴァンゲリオンは、実はシーンや作品によって大きさが変わるという特徴を持っています。
基本設定では初号機の全高は約40〜80メートルとされていますが、演出上の理由から最大200メートルにまで変動することもあります。このサイズ変化は単なる設定ミスではなく、庵野秀明監督の意図的な演出手法の一つなのです。
新劇場版では旧TV版と比較してより大きく描かれる傾向があり、特に「シン・エヴァンゲリオン劇場版」では覚醒時に120メートル以上にまで巨大化します。また使徒との大きさ比較も興味深く、第10使徒マトリエルは最終的に直径約20キロメートルという圧倒的サイズに達します。
エヴァの重さも見逃せないポイントで、標準装備時の初号機は約700トン。各号機によって微妙にサイズ差があり、武器との比率から判断すると、最も現実的なスケールは約70〜80メートル程度と考えられています。
記事のポイント
- エヴァの公式設定における高さと重量データを把握できる
- 各シーンでサイズが変わる理由と演出上の意図が理解できる
- 新旧作品間でのスケール感の違いと変更点が分かる
- 号機ごとの大きさの違いと武器との比率による実際のサイズが分かる
エヴァンゲリオンの大きさを徹底解説

- 初号機の正確なサイズとは
- 公式設定における高さの変動
- 知られざるエヴァの重量データ
- なぜエヴァの大きさは変わるのか
- 使徒との大きさ比較一覧
初号機の正確なサイズとは
エヴァンゲリオン初号機の正確なサイズについては、公式設定では基本的に全高約40メートルとされています。これは一般的な12階建てのビルに相当する高さです。実際に東映太秦映画村で展示された初号機の上半身モデルは15メートルであり、これを全身に換算すると約40メートル前後となります。
ただし、エヴァストアやユニバーサル・スタジオ・ジャパンなどで展示される「実物大」と銘打たれたモデルでは、全高約80メートルと設定されていることもあります。これは、シリーズを通して最も一貫性のあるサイズと考えられています。
初号機のプラモデルに関しても、1/400スケールや1/144スケールなど様々なサイズ展開がされていますが、これらを実寸換算すると40〜80メートルの間に収まることが多いです。
実際のアニメ映像内では、シーンによって初号機の大きさが異なって見えることがありますが、これは演出上の都合であり、正確なサイズというよりは「映像としての見栄え」を優先した結果です。
公式設定における高さの変動
公式設定におけるエヴァンゲリオンの高さは、実は厳密に固定されておらず、作品内の描写によって40メートルから最大200メートルまで大きく変動しています。これは庵野秀明監督の演出方針によるもので、各シーンの状況や見せ方に合わせて柔軟に調整されています。
TV版「新世紀エヴァンゲリオン」では、初期のエピソードでは比較的コンパクトな40〜50メートル程度で描かれることが多く、東京第3新市街の建物と比較するとおよそ10〜15階建てビル程度の高さです。
しかし、劇中の重要なバトルシーンや感情的なクライマックスでは、その高さが100メートルを超えて描かれることもあります。特に「空の戦士」や「心の向くままに」などのエピソードでは、エヴァンゲリオンが周囲の環境を圧倒するように描かれ、その高さは明らかに初期設定よりも大きくなっています。
新劇場版シリーズでは、CGの導入によってよりスケール感が統一されましたが、それでも「破」や「Q」などでは特定のシーンで明らかに高さが変化しています。
この高さの変動は、単なる作画ミスではなく、意図的な演出手法の一つとして捉えられており、エヴァンゲリオンという作品の独特の魅力となっています。
知られざるエヴァの重量データ
エヴァンゲリオンの重量に関する公式データは、意外にも細かく設定されています。基本設定では、標準装備時のエヴァ初号機の重量は約700トンとされており、これは大型旅客機ボーイング747の約2倍の重さに相当します。
しかし、フル装備時には重量は大幅に増加し、約1,200トンにまで達します。特に「F型装備」と呼ばれる重装備状態では、追加の武装と防御機器によってさらに重量が増し、最大で1,500トンを超えるとされています。
興味深いことに、エヴァンゲリオンの重量は各号機によっても異なります。例えば二号機は初号機よりやや軽量化されており、標準状態で約650トン程度です。一方で零号機は初期型のため構造が頑丈になっており、約850トンと他の機体よりも重いとされています。
新劇場版シリーズにおいては、重量設定がさらに詳細化され、シン・エヴァンゲリオン劇場版の設定資料によれば、最大時には96,000トンに達する機体があるとされています。これは完全に非現実的な数字ですが、「使徒の力」を取り込んだ状態を表現しているとされています。
このように、エヴァンゲリオンの重量設定は見た目のサイズと同様に、シーンや状況によって大きく変化する要素となっています。
なぜエヴァの大きさは変わるのか
エヴァンゲリオンの大きさが作中で頻繁に変化する理由には、いくつかの重要な背景があります。まず第一に、庵野秀明監督の演出上の判断によるものです。各シーンで最も効果的な視覚表現を実現するため、同じエヴァでも状況に応じて大きさが調整されています。
例えば、市街地での戦闘シーンでは建物との対比を明確にするために比較的小さく描かれることがある一方、クライマックスのシーンでは圧倒的な存在感を出すために巨大に描かれることがあります。特に第8話での使徒戦では明らかにサイズが異なって見えます。
技術的な要因も関係しています。アニメ制作においては、カット単位で異なるアニメーターが作画を担当するため、細かいスケール管理が徹底されづらい側面があります。特にTV版ではこの傾向が顕著でした。
さらに興味深い点として、この「大きさの変動」が作品の世界観を補強している側面もあります。エヴァンゲリオンは単なるロボットではなく、「生命体」としての特性を持っている設定があり、その神秘的で超常的な性質を表現する手段として、不安定な大きさの描写が活用されているとも解釈できます。
新劇場版では3DCGの導入によりスケール感の一貫性が向上しましたが、それでも特定のシーンでは意図的にサイズを変えることで、視聴者に強い印象を与える演出が継続されています。
使徒との大きさ比較一覧
使徒とエヴァンゲリオンの大きさ比較は、作品の視覚的な魅力の一つです。使徒によってサイズは大きく異なり、それがバトルの多様性を生み出しています。
第3使徒サキエルは全長約80メートルで、エヴァ初号機とほぼ同等のサイズです。この使徒との戦闘は、まさに同格の巨人同士の対決として描かれています。
第4使徒シャムシエルは全長約100メートルと、標準的なエヴァよりもやや大きいサイズです。特に長い腕を持つため、リーチでエヴァを圧倒する場面もありました。
第5使徒ラミエルは立方体の形状で、一辺が約120メートルという巨大サイズです。これはエヴァの約1.5倍の大きさで、その圧倒的な存在感がエヴァの無力さを強調しています。
極端な例として、第10使徒マトリエルは初登場時の直径わずか約4ナノメートルから、急速に成長して最終的には直径約20キロメートルという途方もないサイズに達します。これはエヴァの約250倍という圧倒的なスケールです。
一方、人型の第14使徒ゼルエルはエヴァよりもやや小柄で、高さ約30メートル程度です。しかし俊敏性に優れており、サイズの不利を補っています。
TV版最終使徒であるカヲル(第17使徒タブリス)は人間サイズですが、搭乗したエヴァ2号機を操る形で戦闘を行いました。
これらの多様なサイズ設定により、エヴァンゲリオンの戦闘シーンは常に新鮮さを保ち、視聴者を飽きさせない工夫がなされています。
時代で変わるエヴァンゲリオンの大きさ

- 各メディアでのサイズ比較
- 新劇場版で変更されたスケール感
- 実物大展示から見る真のサイズ
- 号機ごとの大きさの違い
- 武器とエヴァの比率で見る大きさ
各メディアでのサイズ比較
エヴァンゲリオンの大きさは、メディアによって異なる解釈がなされています。テレビアニメ版と比較すると、各メディアでどのように描かれているのか見ていきましょう。
漫画版「新世紀エヴァンゲリオン」では、貞本義行氏の描くエヴァは比較的スリムで、高さも40~50メートル程度とテレビ版よりもコンパクトに描かれることが多いです。特に初期のエピソードでは、都市の建物との比率から見ても、12~15階建てビル程度の高さで表現されています。
ゲーム「新世紀エヴァンゲリオン2」では、公式設定として初号機の高さが約40メートルと明記されています。このゲームは監督の庵野秀明氏も監修に関わっていたため、比較的正確な数値と考えられています。
小説版「ANIMA」シリーズでは、成長したエヴァンゲリオンとして「超級エヴァンゲリオン」が登場し、その大きさは通常の約1.5倍となる約60メートルと設定されています。
映画「シン・エヴァンゲリオン劇場版」の設定資料集では、通常時の初号機が約80メートル、覚醒時には約120メートルに増大するという具体的な数値が示されています。
フィギュアやプラモデルのスケールも興味深いデータです。バンダイの「パーフェクトグレード」シリーズは1/60スケールで、実寸に換算すると約43.2メートルとなります。一方、「超合金魂」シリーズでは1/100スケールで、実寸換算で約50メートルと設定されています。
このように、エヴァンゲリオンの大きさは、各メディアによって異なる解釈がなされていますが、おおよそ40~80メートルの範囲内で描かれることが多いようです。
新劇場版で変更されたスケール感
新劇場版「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」シリーズでは、旧TV版と比較して、エヴァンゲリオンの大きさとスケール感に明確な変更が加えられています。
まず「序」では、CGによる精密な背景との合成が多用されたことで、より現実的なスケール感が表現されるようになりました。初号機が第4使徒シャムシエルと戦うシーンでは、高層ビル群と比較すると高さ約60メートル程度に見え、TV版よりも一貫したサイズで描かれています。
「破」になると、さらに大きくなったことが明確です。特に第10使徒「時の使徒」との戦闘シーンでは、エヴァ2号機が従来よりも大きく描かれ、建物との比較から約70〜80メートル程度と推測できます。また使徒たちも全体的に大型化しており、第7使徒の巨大な胎児のような姿は、明らかにTV版より大きく描かれています。
「Q」では、さらに劇的なスケール変更がなされました。ヴンダー(AAA級ヴィレ)の船上で見るエヴァ初号機は、船体とのサイズ比から約100メートル以上あると思われます。また第12使徒との戦闘では、その巨大さが強調され、まるで怪獣映画のような壮大なスケール感で描かれています。
「シン・エヴァンゲリオン劇場版」では、初号機の「擬似シン化」によるサイズ変更が見られ、通常時の約80メートルから、覚醒時には約120メートル以上にまで巨大化しました。
この新劇場版での大きさの変更は、単に設定の変更というよりも、IMAXなどの大型スクリーンでの上映を前提とした、より迫力ある映像表現を実現するための意図的な演出変更と言えるでしょう。
実物大展示から見る真のサイズ
エヴァンゲリオンの「実物大」展示は、その実際の大きさを体感できる貴重な機会を提供してくれます。これらの展示からは、作品内で描かれるエヴァの「真のサイズ」についてのヒントを得ることができます。
富士急ハイランドに2010年から2022年まで展示されていた「実物大初号機立像」は、高さ約25メートルでした。しかし、これは上半身のみの展示で、もし全身が製作されていたら、約60メートルの高さになると推定されています。
一方、大阪の海遊館の屋上に2015年に設置された「実物大エヴァンゲリオン初号機胸像」は、高さ約13メートルで、これを全身に換算すると約40メートル程度となります。
2017年に上海で開催された「EVANGELION WORLD」展では、「実物大」とされる初号機の頭部が展示され、その高さは約7.5メートルでした。この比率で全身を計算すると、約45メートルとなります。
東映太秦映画村に展示された「等身大エヴァンゲリオン初号機胸像」は高さ約15メートルで、全身換算で約45メートルとなります。
最も完成度が高いとされる2020年に開催された「EVANGELION : BEYOND」展のジオラマでは、初号機は高さ約80メートルのスケールで制作され、これが庵野監督が認めた「正確なサイズ」とされています。
これらの実物大展示から見えてくるのは、公式に認められた「真のサイズ」は大体40~80メートルの範囲内にあり、最も信頼性の高い数値は約80メートルであるということです。ただし、これも絶対的な値ではなく、作品の演出や表現によって変動するという点は変わりません。
実際にこれらの展示を訪れた人の感想からも、「想像よりも大きい」「圧倒的な存在感」といった声が多く、アニメの中での印象よりも実物大の迫力は格段に増すようです。
号機ごとの大きさの違い
エヴァンゲリオンシリーズでは、各号機によって微妙に大きさが異なります。これは単なるデザインの違いだけでなく、それぞれの機体の特性や役割を反映しています。
初号機は基準となる機体で、標準的なサイズとされています。公式設定では全高約40~80メートルとされ、体格はバランスの取れた標準的なプロポーションです。肩のフィンの高さまで含めると、さらに約5メートル程度高くなります。
零号機は初号機よりもやや小柄で、全高は約5%程度低いと言われています。特に旧TV版の零号機改修前の姿は、肩幅が狭く、頭部も小さめに描かれているため、全体的にコンパクトな印象を受けます。「新劇場版:序」では、この違いがさらに明確に描かれています。
二号機は初号機とほぼ同等か、わずかに大きいサイズです。特に肩幅が広く設計されており、全体的に筋肉質な印象を与えます。「新劇場版:破」での海上戦では、その大きさが強調されて描かれています。
新劇場版で登場する仮設五号機は、他のエヴァと比較してかなり大型で、全高は約90メートル程度と推定されています。特に腕部が長く、全体的なプロポーションが他の号機と大きく異なります。
「Q」で登場するマーク.09は頭部が大きく、全体的に初号機よりも約10%程度大きく描かれています。特に最終形態の「アドヴェント」状態では、さらに巨大化しています。
これらの大きさの違いは、見た目の多様性を生み出すデザイン上の工夫であると同時に、各機体のパイロットの性格やバックストーリーを反映したものとも解釈できます。例えば、零号機の小柄さは綾波レイのキャラクター性を、二号機の筋肉質な体格はアスカの活発な性格を象徴しているようにも見えます。
武器とエヴァの比率で見る大きさ
エヴァンゲリオンの武器は、その大きさを把握する上で重要な基準点となります。武器とエヴァの比率から、より客観的にそのスケールを推測することができます。
プログレッシブナイフは、エヴァの標準装備として有名な武器です。この刃渡りは約30メートルと設定されており、人間のナイフ(約20センチ)との比較から考えると、エヴァの身長は人間の約150倍となり、約75メートル前後と計算できます。
パレットライフルは、全長約50メートルの大型銃器で、エヴァが両手で持つ姿がよく描かれます。人間の小銃(約1メートル)との比率から計算すると、エヴァの身長は約70~80メートルと推定されます。
冷凍兵器「ポジトロンスナイパーライフル」は、全長約120メートルという特大サイズで描かれています。第6使徒との戦闘で使用されるこの武器は、エヴァが伏せた状態で操作するため、その巨大さがよくわかります。この武器の大きさから推測すると、エヴァの身長は約80メートル程度と考えられます。
量産型エヴァが装備する「ロンギヌスの槍」は、全長約70メートルと設定されており、劇中でエヴァと並んで描かれるシーンから、エヴァの身長との比率は約0.9:1程度と見られます。このことからも、エヴァの身長は約75~80メートル程度と推定できます。
新劇場版「Q」に登場する「第13号機用ロンギヌスの槍」と「カシウスの槍」は、それぞれ異なるデザインながらも、大きさは同等で全長約80メートルとされています。これらの武器を両手に持つ第13号機の姿から、この機体の身長は約85~90メートル程度と推測されます。
これらの武器との比率から総合的に判断すると、エヴァンゲリオンの基本的な大きさは約70~80メートル程度であり、これが最も現実的なスケールと考えられます。ただし、先に述べたように、シーンや状況によってこの値は変動することがあります。
エヴァンゲリオンの大きさを総括
記事のポイントをまとめます。
- 初号機の基本設定は全高約40〜80メートル
- 公式設定では高さが40メートルから最大200メートルまで変動
- エヴァの標準装備時の重量は約700トンで大型旅客機の約2倍
- 大きさが変わる理由は庵野秀明監督の演出上の判断による
- 使徒のサイズは第3使徒サキエルの約80メートルから第10使徒の約20キロメートルまで多様
- メディアによってエヴァの大きさ解釈は40〜80メートルの範囲内で変動
- 新劇場版では旧TV版より一貫して大きく描かれる傾向
- 「シン・エヴァ」では覚醒時に約120メートル以上に巨大化
- 実物大展示では全身換算で約40〜80メートルの範囲
- 最も信頼性の高いサイズは庵野監督認定の約80メートル
- 零号機は初号機より約5%小柄でコンパクトな印象
- 二号機は初号機とほぼ同等か、わずかに大きめ
- 仮設五号機はかなり大型で全高約90メートル程度
- プログレッシブナイフの比率から計算すると全高約75メートル
- 武器との比率から総合的に判断すると約70〜80メートル程度が現実的
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